秋に向かって

先日の台風のあと、日中は気温の高い毎日が続いています。関東を直撃した台風は、大きな被害をもたらし、まだ停電が続いている地域も多いようです。蓼科も昨年の台風で倒木が電線をあちこちで切断し、４８時間以上も停電が続きました。これまでにない気候の変化が顕著になっており、これから先も心配ですね。

季節が進んでいます。山の稜線はススキの穂が大分伸び、山肌も少しづつ茶色が目立つようになってきました。

八ヶ岳連峰の南端にある西岳は、その名前の通り、赤岳等の主稜線の西側にあります。頂上からは正面に南アルプスの稜線が望め、中でも北岳の優美な姿が印象的です。富士山は編笠山の右側、今日は雲の上に少し頭を見せています。秋の空気が一杯の青空を見上げながら、音楽の響きを想い出します。

アントン・ブルックナーは、後期ロマン派の作曲家です。９つの交響曲は、いずれも長大で、強弱のダイナミックレンジが大きく、大自然の鼓動が深く感じられる音楽です。特に後期の交響曲はとてつもなくスケールが大きく、宇宙の鼓動すら聴こえる音楽です。山の頂上で澄んだ秋の空を眺めながら思い浮かぶ音楽ですね。