深まる秋

１０月に来襲した台風によって、長野県は大きな被害を受けました。特に県北部や東部は多くの川の氾濫で被害は甚大でした。また、交通網も各地で遮断され、観光面からも被害は大きく、生活や仕事等、復旧への道が続いています。

蓼科は幸い大きな被害はなく、停電だけで済みましたが、台風により倒木があちこちの電線を切断する被害が、これから先も毎年繰り返すのではないかという恐れがあります。気候変動の影響が、これまでにない新しい状況を生み出しています。

今年の秋は、例年になく暖かい日が続き、紅葉も遅れていましたが、山から紅葉も下りて来て、今は標高１２００～１３００ｍ辺りが見頃でしょうか。台風が去り、天候も安定し、お越しになったお客さんも秋の信州を堪能されています。被災地が元気を出す意味でも、多くの方々に訪れて欲しいものです。

いつの間にか山は初冠雪の季節となりました。近くの八ヶ岳はもちろん、晴れた青空の中で、新雪の輝く峰々が見渡せます。中でも北アルプスの峰々がひと際目立っています。

山肌は秋の色を濃くし、ススキが光を浴びて輝いています。吹く風は少しづつ冷たさを増しています。空はどこまでも青く、澄んでいます。

 

 

清里の牧場の上を歩く道は、富士山の端正な姿が美しく望め、反対側には八ヶ岳が荒々しい姿で迫ってきます。南アルプスや秩父連山にも囲まれた素晴らしい景観です。

原村にある自然文化園も美しい秋景色を見ることが出来ます。鮮やかな衣装を纏った木々や既に葉を落としてしまった木々、秋とこれから向かう冬の狭間のほんの一瞬、穏やかな公園の夕景は心に染み入ります。

 

近くの横谷渓谷や御射鹿池も秋が深まっています。蓼科は今秋に包まれています。