美ヶ原　早春

このところ朝は氷点下、寒暖差の激しい毎日です。庭の花の苗も例年に比べどんどん大きくなっています。桜を始め今年は花々の開花が早く、この分だと庭の花も早く咲き出しそうです。

今日は快晴、早春の美ヶ原を歩いて来ました。放牧はまだ一カ月先、牛のいない広い高原は閑散として、牧場の中もどこか物足りなさそうで、この高原の主役を待っているようでした。でも展望は良く、白馬岳から槍穂高、乗鞍、御岳が屏風のように並び、穏やかな一日でした。

今日は牛伏山から展望コースを経て、王ケ鼻、王ケ頭を歩いて戻って来ました。下の方に見える三城牧場はまだ緑の色も薄く、百曲がりの登山道の芽吹きもこれからのようで、ここでは季節はまだ早春です。

鳥の囀りが聞こえたので、姿を探していると、木の枝の高いところにノビタキがいました。高原の夏鳥はもう海を渡ってきたのですね。冬の間雪に覆われていたこの広い高原も早春から初夏へと歩みを始めるのでしょう。

帰りに寄った山本小屋前の湧き水の出ているところに水芭蕉が咲いていました。清楚な花ですね。ほっとした気持ちになり、高原を後にしました。

晩年の指揮者はテンポがゆったりとして、いわゆる枯れた演奏というものが多いようですが、ブロムシュテットの演奏は違います。覇気や淡い憧れ、孤独、寂寥感を深く感じるブラームスの音楽ですが、その指揮姿のように生気溢れ、瑞々しい音楽が次々と流れていきます。